C型肝炎という病名をよく耳にしますが、どんな病気かご存知ですか?
肝炎には、ウィルス性肝炎、アルコール性肝炎、薬物性肝炎等があります。
またウィルス性肝炎には、A、B及びC型があります。その中で、症状がわかりにくく、知らず知らずのうちに肝硬変や肝臓ガンにまで進んでしまう可能性が高いのがC型肝炎なのです。
A型肝炎は、食べ物から感染する経口感染となります。風邪のような症状から発熱を伴って黄疸が現れ、体がだるくなり、1~2ヶ月の安静が必要となりますが、安静を守れば完治し再発はしません。
B型肝炎は、輸血やセックスから感染する血液感染または粘膜感染となります。A型感染と同様に風邪のような症状から黄疸が現れ、やはり1~2ヶ月の安静が必要となります。
しかし完治せず、慢性化する危険性を持っているので、無理は絶対禁物です。また母子感染といって、生まれた時には母親の肝炎ウィルスを受け継いでいる人もいます。
こういう人は、自分の免疫力ができる前からウィルスと一緒に暮らしていることになりますが、何の症状もでない場合もあります。この肝炎の予防にはB型肝炎ワクチンが使用されています。
C型肝炎は、主に血液感染となります。しかしウィルスの感染力は弱く、特徴も少ないためにどんなウィルスか解らず、AでもBでもないウィルス性肝炎ということで非A非B型と呼ばれてきました。ここ10年ほど前にやっと明確な診断が下されるようになりました。このウィルス感染はややもすると見逃され、免疫力がよほどしっかりしていないとウィルスは肝臓に棲みついてしまいます。そして肝臓の機能や免疫力が低下してくる50才あたりから肝炎の症状が出始めます。A型やB型に見られる黄疸は殆ど見られずに、ウィルスが増殖して病気が進行して行きます。症状がはっきりと出て、気が付いたときには慢性化して、肝硬変や肝臓ガンにまで進行している場合も多く見られます。
C型肝炎の治療法としては、免疫力を高めてウィルスを潰して行く以外にはありません。
腸管内の細菌は100種、総数100兆個と言われています。また便の1/3は、細菌が占めており、その数は1g中10億個とも100億個とも言われています。
乳酸菌とは乳酸を産生する細菌の総称となりますが、多くの種類が知られています。
ヨーグルト、味噌、漬物などの食品に含まれる乳酸菌は味を良くします。
涅槃経【ねはんきょう】には醍醐【だいご】が書かれています。
これは発酵製品の一種で平安時代に自然治癒能力を高める食品として使用されたようです。明治・大正時代にシルクロード探索を行った大谷光端【おおたにこうずい】氏(浄土真宗・大谷派・西本願寺ニ十二世門主)は、醍醐を研究する為大谷光端農芸科学研究所を作り、正垣一義氏を迎え研究を進めました。
この結果乳酸菌の生成物には免疫系の活性を高める等の作用が期待できることを明らかにしています。
私達の体の中には、腸管以外に口径内また成人女性の膣内に常在菌として住み着き、外部からの細菌の侵入を防いでいます。昔から乳酸菌には整腸作用があることが知られていますが、世界の長寿者の腸内細菌分布には、乳酸菌の比率が高いと言われています。
乳酸菌の他の菌に対する抗菌力は、乳酸に加えて酢酸、プロピオン酸等の酸と共にペプチド系抗菌性物質によります。
また乳酸菌の一つ、ラクトバチルス・カゼイは、経口投与で上皮性膀胱ガンの再発抑制作用を持つことが明らかにされています。
河合康雄博士によって人の腸内細菌から分離されたエンテロコッカス・フェカリスFK-23菌は乳酸球菌の1種となります。FK-23菌は、血清コレステロールの低下作用、血圧低下作用、免疫賦活作用、またカンジダ菌やヘルペスウィルス等の感染症抑制作用などを有することが解明されてきました。これらの作用のうち免疫賦活作用(免疫系を高める力)の指標としては、腫瘍壊死因子(TNF)の産生力が調べられています。[ニチニチ製薬研究所]
図1には、各種の乳酸菌について測定された実験結果を示します。この実験からFK-23菌は他の乳酸菌よりはるかに高い免疫賦活作用を持つことが明らかになりました。
またC型肝炎と診断されたボランティア(9名)に、FK-23菌の加熱処理菌体(免疫腑活作用は生菌より強くなる)を実際に服用してもらった結果では、肝機能数値の改善が見られています。
今後研究がさらに進むよう大いに期待されます。
(FK-23菌については、健康食品ガイド「FK-23菌」をご参照ください。)
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